当店の講習でお伝えしている糠床の作り方は、「先ず乳酸菌を増やす」という前提があり、乳酸菌が増えやすい作り方を優先してお伝えしています。
ですので、腐敗しておかしくなる、という事が少ない作り方といえるのですが、この方法のデメリットは酸味が出すぎる可能性がある、という事で、この辺り今後のお伝えしていければと思っております。
酸味が出る、という事で「卵の殻で中和したら良い」という話を聞くのですが、これは絶対止めて頂きたいと思います。
カルシウムがあるので、アルカリに傾いて酸が中和される、という話だとは思うのですが。
一番の問題はサルモネラ菌で、この菌が糠床に繁殖すると大変な事になります。
それならまだ重層を入れてる方が良いのではないかと思います。
それに卵は動物性です。
旨味に動物性のモノをいれるのは否定はしないのですが、個人的にはオススメしておりません。
まず動物性のたん白質を分解する菌、というのはまた植物性とは別のモノが生じるのではないか、と思います。
究極的には、糠、水、塩、唐辛子、これでいけると思ってますが、個人的にはそこに昆布を入れてます。
しかし、やはり基本は、「何かを入れて対処する」というより、「糠床の方向性を変えてやる」、という事です。
それには菌の性質を理解して、彼らに合わせてやる、というのが一番です。
人間の思い通りに、人間の思惑でやろうとすると、直ぐに結果を出そうとしますが、これは現代人にありがちな罠ですね。
もっとゆったりと構えて、三日後には・・・ぐらいの気持ちでゆっくりやる方が長く糠床を楽しめますよ。
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